印刷業界は、大日本印刷と凸版印刷の2強による
ガリバー型寡占の下に数社の準大手・中堅が位置し、
その下に圧倒的多数の中小零細がひしめく構図。
市場規模は年々縮小。経済産業省の
工業統計表によると、印刷産業の総出荷額は
1997年の8兆8700億円から9年連続で
マイナス傾向にある。
市場縮小の要因としてよく挙がるのが、
インターネットや携帯電話の普及に伴う
ペーパーレス化だ。しかし、実際には、
印刷物に使用される平版インキや紙の出荷量は
年々増加している。雑誌など出版物向けの
需要が落ち込む一方、フリーペーパーなど
宣伝広告用の印刷物が伸びているためだ。
社会全体では印刷物の数量が落ちているわけではなく
一概にペーパーレス化とは言えない状況にある。
では、印刷産業の市場規模が縮小しているのは、
なぜか。その最大の要因は「技術変化にある」と、
日本印刷技術協会の山内亮一専務理事は解説する。
「15年前なら印刷会社は、原稿の文字入力、
写真の色分解など前工程で多くの仕事があった。
でも、いまやそれらの多くはパソコンでできる。
結果、これまで顧客に請求できた前工程の収入の多くが消えた」
印刷会社には別の荒波も押し寄せる。
供給力過剰による価格下落だ。
近年、印刷機の生産能力は著しく向上。
結果として、印刷各社の機械の供給能力が
印刷物需要を上回り、過当競争とそれによる
価格下落を招いた。さらに昨年からは紙の
値上がりも印刷業界を直撃し始めた。

新事業には従来の枠にとらわれない発想も求められる。
が、「印刷会社の社員は発想することや提案に不慣れ」
(業界関係者)との声もある。業界では
「イエスマンほど優秀な営業マン」と見られる風土があった。
新事業を進めるには、顧客の要望をひたすら聞くだけの
受注型営業から脱し、提案型営業へと社員の
意識改革を進める必要がある。
「印刷業界は川上や川下にビジネス領域を
広げやすい自由な業態」
(JPモルガン証券・尾脇庸仁シニアアナリスト)
との指摘もある。既存の印刷事業で培った技術や
ノウハウを生かして、どう経営の舵を切るか、が各社に問われている。
引用 東洋経済- 08/07/17 | 12:32
営業 橋本
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